弾発股内側型については以前記事で書いています。
この時の患者さんは治すことができませんでした。
弾発股内側型?2例目
来院頂いている患者さんのご主人の治療にあたった時の話です。
「股関節が悪いので診てもらえますか?」と奥さんから言われたので、診させて頂きました。
ご主人さんは事情で保険治療ができないとの事でした。
それならば自費治療にしますと料金を伝え治療をすることにしました。
患者さんは全身をマッサージして欲しいというのが希望で、普段はクイックマッサージを利用していました。
治療を進めるに当たって、股関節はぜひ治したいと思っていましたので、色々と話を聞きます。
話を聞くと、股関節を外側に開く際に右股関節に弾発現象のような引っかかりがあるらしく、
「股関節がはまっていないような感覚で、パキッと音が鳴れば治るような感じがする」
と言うことでした。
仰臥位で股関節を内旋すると気持ちがいいと言うのもおっしゃていて、普段ご自宅でもしているそうです。
私としては、カイロプラクティックのように一気に整復する手技を持っていないので、股関節周囲の筋肉をストレッチすることで改善を図りました。
治療後感想を聞いてもイマイチの反応です。
患者さんは自費治療なので月1回の通院でした。
半年ほど毎月治療していた時に、股関節の状態を患者さんに聞いたところ、
「前回の治療を受けてあれから治りました。おかげさまで・・・」
とおっしゃいました。私は何もしていないのですが・・・いつの間に?
どうやって治ったのかとても興味があり患者さんに聞きました。
偶然に自己整復
患者さんは普段ビッグスクーターに乗っています。
ある日、止まっていた時に立ちゴケをしそうになったそうです。
その時は右側に単車が倒れてきて、倒れまいと右脚で支えた格好になったそうです。
その時に右股関節が
「ズレていた筋肉と筋肉の線維がガチッとハマった」(患者さんの表現)
という状態になったということでした。
この動作は股関節を急激に内旋・内転させる動作ということになります。
つまり、腸腰筋腱が外側から内側に移動したことになります。
患者さんが「内旋動作」で気持ちがいいと言っていたのもこの動作に当てはまります。
徒手の抵抗下でこの動作を行えば整復できたのでしょうか?
ビッグスクーターの重量ほどの外力に対する筋力となれば、徒手的に抵抗をかけるのは難しそうですが、
次に活かせるようfeed backしたいです。
私の治療とは全く関係ないところで治っていたのですね。