主訴
60代の男性で、主訴は左腕を上げると、最終可動域で肩に痛みが出ることと可動域制限です。
現病歴
現病歴を聴取すると、5年前に脳梗塞になり投薬によって治療しました。梗塞は右脳にあったので障害は左に出ると言われたそうです。
肩の痛みと動きの悪さは、ここ1年でひどくなったとのことでした。
治療歴
肩が痛いのをこらえて、肉体労働などもされていたそうで、接骨院や整形外科へ受診し治療を受けた事は無いそうです。
社会歴
警備の仕事や、重い荷物を持つことをされていたそうで、定年を迎えて仕事はやめて時間ができたそうです。
治療
肩周りを触ると、左の胸が異常に固くなっていることが分かりました。右の胸との差は歴然でした。
広背筋やその繋がりの三頭筋もガチガチに固くなっていて、広背筋に至っては固いしこりのようなものがあります。
ここの固さをとれば肩は正常に動くことになりますよと説明し、早速手技を行うと、術後には完全とまではいきませんが、腕はスムーズに上がるようになりご本人も喜んでいただけました。
治療は週に2回のペースで2ヶ月後には治りますと約束しましたが、どうやら遠方へ引越をされるみたいです。
治療がスムーズに運べそうな患者さんだったので残念でした。
患者さんへはご自身でのケアーを指導して治療を終えました。