股関節・膝・足

van neck病

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この病気の診断を受けることは非常に少ないと思います。

整形外科の成書にもあまり記述されることが少ない疾患だからです。

実際この疾患の患者さんは多いのか、そういった疫学的なことは知られていない疾患である為にあまり分かっていないのです。

 

Van neck病って何?

この疾患は、坐骨・恥骨結合部が骨化癒合を完了する前にX 線写真上さまざまの異常像(同部の膨隆や不規則な石灰化などの所見を呈します。

このようなX線所見に加え、坐骨恥骨結合部に痛みを伴なう状態をVan Neck病として認識 されて来ました。

 

症状

坐骨恥骨結合部での腫脹や局所熱感を伴なって、痛みの強いときには運動制限や跛行もみられます。全身的には軽度の発熱があることもあります。

 

予後

この疾患は坐骨恥骨結合部の骨化癒合により臨床所見も消失します。X線写真上も変形を残すことはまれとされています。

 

病因

この疾患は、炎症説や骨端症の1つとする説などがありますが、

それぞれ否定される意見もあります。

小児期の活発な運動による外傷性の発病や、

付着する筋による過度の力が坐骨恥骨結合部を骨肥大させるという報告や、

第1Kohler病という小児の足の甲の骨に発生する疾患のX線所見の見解を参考にした異常像があるという報告もあります。

はっきりとした原因がわかっていませんが、小児の頃には坐骨恥骨結合部は力学的ストレスに対して弱く、

過激な下肢の運動などによって稀にこの疾患を発症するものと考えられています。

 

第1Kohler病:男の子に多い足の甲の骨(舟状骨)の原因不明の骨の壊死です。

 

鑑別

骨髄炎、結核など、炎症や腫瘍が挙げられますが、検査によって鑑別できます。

長期にわたる疼痛の場合は精査が必要になります。

 

治療

坐骨恥骨結合部に付着する筋肉に負荷がかかる動きを控える為に、運動や遊戯を制限して経過観察します。

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