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De Quervain(ドケルバン)病の病態

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ドケルバン病は腱鞘炎の中ではバネ指に次いで有名です。

整形外科勤務時代にはたくさんの患者さんの対応をしました。

 

整形外科での治療法

当時、患者さんは初診時に医師の先生から注射の治療と装具固定の処置を受けます。

そして次回来院時に、症状の変化の聴取と装具の不具合を調整しました。

多くの患者さんは初診で良くなっていました。

しかし、症状の軽快が全く見られない場合、しばらく装具を着け続けてある程度の期間保存療法で様子を見てやはり抵抗性があるようであれば、手術療法をしていました。

皮切の小さい特別なメスを使ってする手術で、傷口は小さいです。

私達柔道整復師はいかに保存療法で症状を軽快させるかが腕の見せ所なのですが、装具は水仕事や、衛生面で付けれないことが多々あり、着用率は低かったように思います。

 

De Quervain(ドケルバン)病とは

ドケルバン病は第1背側区画というトンネルにおける長母指外転筋腱と短母指伸筋腱が互いに狭窄する腱鞘炎です。

このトンネルに隔壁があるのが原因であったり難治性になると言われています。

この隔壁の存在を徒手的に確認する方法が試みられましたが、結果として困難でありました。

短母指伸筋腱炎の存在を示唆する

『麻生テスト』が

「Finkelstein test、Eichhoff test、野末テスト」などの各種ドケルバン病のテスト法の中で1番疼痛を有すると予後が悪いとされました。

 

 

短母指伸筋腱炎はドケルバン病の主因とされていますが、中には長母指外転筋腱に主病変がある場合もあります。

これは長母指外転筋腱が3本以上ある場合であったり、筋腱の停止部が中手骨部だけでなく、大菱形骨や母指球筋膜に停止する場合があり、停止部が異なる腱を持つことで、各々の腱が異なる滑走をし、その摩擦によって腱鞘炎が生じているからです。

 

治療法

患者さんは注射療法を嫌がることが多かったです。

一時的な痛みの寛解が治癒には結びつかないと思われるからです。

遅発的に効く注射もあるので試してみるのも良いと思います。

親指のみの固定をするテーピングなどがありますが、あまり意味はありません。

手首と親指の動きを制限できる固定装具が効果的です。


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親指のサポーターはたくさん出ていますが、手首の固定が不十分なことがあります。

これを組み合わせればきっと効果があるのではと思います。

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