子供が腰痛を訴えて整形外科を受診してくることは成人に比べて非常に少ないです。
整形外科勤務時代に気をつけたことは、腰椎分離症を見逃さないということでした。
それ以外に関しては、詳細な病態が分からないという事が多かったように思います。
分類
機械的因子
①悪い姿勢によるもの
②筋肉に原因がある
③腰椎椎間板ヘルニア
発育的因子
①腰椎分離症・分離すべり症
②ショイエルマン病
炎症性疾患
①椎間板炎
②椎間板石灰化
③骨髄炎
④リウマチ性疾患
その他
腫瘍性疾患、心因性など
終板障害とは
発育期では椎体と椎間板の間には、終板と呼ばれる成長軟骨板があります。
二次骨化核は小学校の中・高学年より出現し、中学校・高校で骨化核は椎体と癒合します。
スポーツでの使いすぎが原因で終板軟骨にメカニカルストレスが加わり骨軟骨障害が生じる事があります。
不可逆的な変性が起こると、頑固な腰痛となります。
成長期の腰椎椎体終板には、リング状に二次骨化核があります。
この環状骨化核は先天的に構造の脆弱性がありますので、骨折が発生しやすいとされています。
椎間板の線維輪は環状になっている骨端に付着していて、体幹の前屈や回旋動作を繰り返すと線維輪が環状骨端を牽引して損傷し、そこにヘルニア脱出口ができます。
椎体後縁の環状骨端が解離しているものが若年性腰椎椎間板ヘルニアにはよく観察されます。