肘関節や膝、足での離断性骨軟骨炎は頻度的に多いですが、
肩関節窩の離断性骨軟骨炎は稀だと思います。
8年間の整形外科臨床経験でも、遭遇した事はありません。
肩関節の勉強会に行かれた先生からの報告で初めて疾患の存在を知りました。
どんな疾患
肘関節や膝、足で起こる離断性骨軟骨炎と同じく、
軟骨が剥離するような力が加わることで発症します。
どんな人に多いの
野球をしている人に報告例があり、受傷時の平均年齢が16歳で、
野球のポジションは、投手、野手共にあります。
痛みの部位も前方、肩中心、後方に訴えており、
投球時の痛みも、コッキング相、フォロースルーなどと様々です。
原因
投球についての調査で、肩にかかる応力は肩関節窩後方に集中することが分かっていて、
肩関節後方に拘縮があると応力の集中に加えて剪断力が上がり、発症すると考えられています。
治療
肘関節の離断性骨軟骨炎に比べて治癒能力が大きいとされていますので、
保存療法で経過をみるとされています。