頚部・胸・腰

子供の軸椎棘突起の骨端裂離

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思春期に、柔道などで頚椎に損傷を負ったケガの中に、

hyperflexion sprainと呼ばれる棘上靭帯や棘間靭帯の断裂が原因とされるものがあります。

これらのケガは、レントゲンで検査しても何も無く、その後に頚椎の後弯や前方すべりが出る事があり、

”hidden injury”

とも呼ばれています。

これらのケガが、実際には軸椎棘突起の骨端裂離である可能性があります。

 

どんなケガ?

12〜15歳で頚椎の屈曲強制を原因として、後頸部に強い痛みがある場合には、軸椎棘突起骨端の裂離骨折が考えられます。

軸椎棘突起の骨端は15歳前後で骨化が始まり、20代半ばで棘突起と癒合します。

レントゲンには写らない、未だ骨化していない軸椎棘突起の骨端部は、頚椎を屈曲強制されると半棘筋の牽引力がかかります。

この牽引によって裂離骨折が起こり、1ヶ月半〜2ヶ月後にレントゲン画像上で、棘上靭帯や棘間靭帯の部分に放射線不透過像(白く写る部分)として現れます。

裂離骨折部分が転位して癒合しなかった場合、半棘筋の機能不全により、頚椎の2番3番(C2-3)の前弯が無くなり、次第に後弯や前方すべりが出現します。

 

 

治療法

保存療法では頚椎カラーを装着させ、数日後に筋緊張が軽減したところで頚椎の機能を確認するためにレントゲン検査をします。


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棘突起間の距離や前方すべりと後弯の程度を評価します。

損傷の程度などから、手術適応か判断されます。

頚椎の捻挫として軽くみられて何も治療しないで後弯が強くなったりする例があるようです。

頚椎カラーや、bed restで保存療法が効いた例もあるようなので、初期治療の選択が重要です。

 

 

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