症例

カリフラワーイヤー

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スポーツ医学の本にも載っている疾患だと知りました。

これは柔道やラグビーなど接触の多いスポーツで発生することが知られています。

一度、相談を受けたことがありますが、治療法など知らないのでスルーしました。

当然耳鼻科で治療するものだと思っていましたし、

柔道をしていた同級生も耳鼻科で穿刺してもらっているような事を言っていました。

しかし、穿刺の甲斐も無く変形は残していました。

 

概念

耳の前面は耳介軟骨と皮下組織が密に結合していて、皮膚の可動性があまりないので、

もし外力によってこの結合が破れると、できた隙間に血液や滲出液が貯留し、

耳介血腫となってしまいます。

これを放置したり、再発を繰り返すと固く器質化して永続的な耳介変形を作り出します。

耳全体が腫れているように見えますが、原因は耳の前面にできた血腫です。

 

治療

新鮮例においては、

腫脹が軽度で耳介の凹凸が保たれている場合では湿布と安静で血腫の自然吸収が期待できます。

腫脹が強く耳介の凹凸が消失している場合では観血的治療が必要になります。

血腫内容物を取り除いた後には、必ず圧迫固定が必要になります。

圧迫固定の方法ですが、

スポーツ医学の本に載っていました。

これだけみると接骨院でもできそうです。

圧迫固定のみの効果などの論文発表があっても良さそうですが、

そのような文献が無いところを見ると、

圧迫固定だけでは効果が得られないのか、

このような圧迫固定自体が痛くて出来ないのでしょう。

 

 

 

 

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