ある医師の臨床経験の話。
脊柱管狭窄症の患者さんに対し、腰の牽引を行なったら30秒だけ症状が軽快したというのです。
低髄液圧症の患者さんでは頭痛が軽減したそうです。
腰の牽引は整形外科で行われますが、接骨院ではその機械を持っている施設は多くはありません。
気休めとも思われがちですが、この先生は牽引治療に真摯に向き合っていました。
牽引によって神経の圧迫が取れるということは一時的に神経を取り巻く血管に血流が行き渡り、神経の情報伝達もスムーズにいっているのでしょう。
低髄液圧症の患者さんにおいては、脊髄神経のルートスリーブから髄液の漏れた部分がどうやってか分かりませんが塞がったみたいです。
そういった体験を患者さんがすると、牽引治療にも希望が見えてきます。
よく、
マッサージでも電気治療においても
「治療直後はいいけど、すぐに元に戻る。」
というのは患者さんからよく聞きます。
私としては、その積み重ねで症状が良くなっていくのだと思うのですが、
患者さんとしてはすぐに良くなりたいのでしょう。
この先生が考案したものでは無いですが、バランスボールを使った自重の牽引を取り上げていました。
イメージとしてこんな感じです。
手足を脱力し、1分ほど行うそうです。
直後効果が見られるようであれば、継続して行なってみてもいいのではないでしょうか?