日本骨粗鬆症学会雑誌で厚生労働省の公表データをもとに都道府県別に骨粗鬆症検診受診率を調べた結果の発表がありました。
骨折などを起こすとQOLが急激に低下する事から早期に診断し、治療に取り組むことが重要となっていますが、自覚症状がないことが多いため治療の機会は骨粗鬆症の検診を通じて行われることになります。
現在国が行っている公的な骨粗鬆症検診は、40、50、55、60、65、70歳の女性を対象にした節目検診があります。
骨粗鬆症財団では男性でも70代以降は2年おきを目安とした受診を推奨しています。
検診受診率が高い県
検診受診率が最も高いのは栃木県でした。
次が山梨県、福島県、群馬県、宮城県となりました。
検診受診率が低い県
最も低いのは島根県で、栃木県とは47倍もの開きがありました。
その次は、低い方から和歌山県、神奈川県、京都府、北海道となりました。
私が勤めていた大阪は41位で、滋賀県は34位でした。
大阪の整形外科に勤めていた時には、院長先生が高齢者の骨粗鬆症予防の啓蒙活動をされていたので地域から極端な骨粗鬆症患者さんは減りました。
この時、周りの患者さんの骨粗鬆症への関心は高かったと思いました。
それから滋賀県に引っ越して、接骨院を開業して、今通院している患者さんの骨粗鬆症の関心の低さに驚きました。
私は大阪の方が滋賀県より骨粗鬆症健診の受診率が高いように思いましたが、結果は違いました。
この地域差は何から来ているのか、といった解析がまだなされていませんが、北関東での受診率が高い事から何かしらの要因があるはずです。
近畿は受診率が一番高いのが奈良県で、それでも全国平均レベルでした。