往診で診させて頂いている患者さんです。
既往歴
年齢は70歳で、今年の2月に脳梗塞をされています。
2ヶ月近く入院されました。
右半身に軽い麻痺があり、主に上肢に障害が出ています。
往診を始めて半年近くになりますが、当初より通い続けて下さっている患者さんです。
始めてお会いした時から呂律が回っていない状態で、右の口がうまく動いていませんでした。
主訴・現病歴
時間とともにうまく話せられるようになって来たと言っていた矢先に、右の顎に痛みが出始めました。
安静時の痛みはありませんが、口を大きく開大すると右顎に痛みが走ります。
痛みが出るようになったきっかけなどをお伺いしましたが特に無く1週間前から痛み出したとの事でした。
私は週に1回往診に行っていますが、この患者さんは先週の診療をキャンセルされていたので早い処置ができませんでした。
この患者さんは最初は耳の痛みと勘違いをされていて、口を開けると耳が痛いと言っていました。
顎の動きは耳の孔から触知できることを教えると、顎の痛みであると納得してくれました。
動診・触診
顎の痛みは痛みの出ない方向に力を加えて、緊張している筋肉が緩んだ状態で運動させて痛みの軽減を図ります。
顎関節に負担がくる動きを繰り返していても、この矯正によって痛みが軽減してくることは経験していたのでやってもらったんですが、どうしても麻痺の関係で口の開口運動で左右のバランスが崩れてしまい、痛みが出てしまいます。
動画を見ると口の開閉は左右のバランスが崩れており、カクッカクッとなっています。
この動きを矯正しないと治らないでしょう。
何回か施術をを繰り返せば良くなるかなと考えましたが、患者さんの診療日がどうしても期間が空いてしまうので、歯科医に診てもらい治療を受けることを勧めました。
患者さんがどのような治療を受けるのかという事にも興味があります。
患者さんは歯科医を受診することを快諾してくれました。