整形外科勤務時にはリウマチの患者さんをたくさん診ました。
治療は医師による投薬とリハビリ室で柔道整復師の施術による関節可動域の確保です。
これまで自己免疫疾患である関節リウマチの発症には、複数の遺伝要因と環境要因が関与すると理解していました。
最近になって喫煙が女性の関節リウマチの発症リスクを高めるということと、その発症には子どものころの受動喫煙も重要であることが研究で分かったらしいです。
今回の研究で小児期の受動喫煙もリスク因子の一つであることが明らかになりました。
この研究は、フランスで中年期の女性7万1,248人を対象に20年以上にわたり追跡し、小児期の受動喫煙や成長後の喫煙歴と関節リウマチの発症リスクとの関連を調べたものです。
追跡期間中に371人の女性が関節リウマチと診断されていました。
その結果、喫煙歴のある女性は関節リウマチの発症リスクが高いことが分かりました。
喫煙歴のある女性は、そうでない女性に比べて小児期に受動喫煙に曝露されていなくても関節リウマチの発症リスクは38%高くなりました。
そして、受動喫煙に曝露されているとそのリスクは67%高くなりました。
こうした結果は、喫煙歴のない女性でも同様にみられました。
喫煙歴はないけども小児期に受動喫煙に曝露されていた女性は、曝露されていなかった女性に比べて関節リウマチの発症リスクは43%高くなりました。
今回の結果は、小児期の受動喫煙への曝露は一般的にも避けるべきだが、関節リウマチの家族歴がある場合には特に注意すべきであることを示唆しています。
最近では小児期の健康状態や環境要因が、成長後のさまざまな疾患リスクと関連することを示唆する研究報告があることから、子どものころに受動喫煙に曝露された経験が関節リウマチの発症に関与するという説は、生物学的に説得力があります。
今、通院されている患者さんの中には喫煙をされている女性が数人います。
喫煙している事を自らは言いません。
喫煙している事はあまり良しとされない風潮なので、そこは気を遣い私は知らないふりをしています。
治療費を払って来て頂いていますが、タバコを止めて頂くと治療はもっとスムーズに行くかもしれません。