足根骨癒合症は比較的多く見られます。
しかし、当たり前ですが知らなければ診断はつきません。
この疾患はスポーツ活動で疼痛が誘発されるのでせめて疑えるくらい、頭の片隅に入っていなければいけないと思います。
足根骨癒合症とは
2つ、もしくはそれ以上の足の骨(足根骨)が胎生期に分節障害があり、先天的に繊維性、骨性、軟骨性に足根骨が癒合しているものです。
頻度的には総人口の約1%程度です。
大抵は学童期に後足部に痛みが出たり、足関節の背屈に制限が出ます。
捻挫をした後に痛みが引かないことや、土手の斜面や凸凹道を歩くと歩きずらい上に足首が痛くなることで気付いたりします。
しかし、成人期まで無症候性に経過して過度の運動や外傷で発症することもあります。
癒合している足根骨は?
足根骨の中でも癒合の頻度の高い部位があり、距骨と踵骨の間が一番多く、
次いで踵骨と舟状骨の間、
(踵骨と舟状骨は関節を持たないですが、踵骨遠位内側から舟状骨に向かって繊維性、骨性、軟骨性に連続性を持ちます)
舟状骨と第1楔状骨の間に多いです。
稀に、踵骨と立方骨の間にも癒合が起きます。
検査
徒手的には、裁距突起部位を触れ、背屈させた時に盛り上がりに左右差が見られれば、癒合を疑います。レントゲンでは骨性癒合の場合では特徴的な像が見られますが、繊維性、軟骨性に癒合しているものはレントゲンでは、関節裂隙が狭小していたり、不整が見られるのみなので、確定には至らないのでCT検査に頼ります。
治療
まずは保存療法で様子を見ます。
スポーツ活動の中止し、足底板を挿れて局所への負荷を軽減させます。