臨床経験上で、外側型はたくさんありますが、内側型は1度だけしかありません。
30歳代の男性で、バドミントンをされていました。
現病歴は、シャトルが前に落ちようとしたのを、拾おうと踏み込んでから痛みが出現しました。
それ以降、踏み込みの際に痛みが出て、屈曲外転動作で「パキッ」と音がするようになりました。
痛みの原因
内側型弾発股の弾発現象は股関節を、
屈曲・外転・外旋(あぐら肢位)から伸展・内転・内旋にすると
腸腰筋腱※が外側から内側に移動する事と、
股関節を
伸展から屈曲させると
内側から外側へ移動する事が知られています。
この時に、腸恥隆起と呼ばれる骨性隆起に腸腰筋腱が擦れて、弾発を起こすとされています。
※股関節を90°曲げた状態から、さらに股関節を曲げようとするときに使う筋肉が腸腰筋です。この腸腰筋は、大腰筋と腸骨筋からなり、脊椎や骨盤から起始して大腿骨小転子に着きます。
恥骨に外骨腫が偶然にあって、弾発股になったという例もあるみたいですので、整形外科での精査が必要になります。
治療
スポーツ活動の制限と弾発現象の再現を止める事です。
多くの患者さんは弾発現象が気になり、頻繁に誘発動作を行います。
これが症状の軽快を遅らせることにもなっているので、まずは忘れてみるのも1つの治療法かもしれません。