Bouchard結節は臨床上よく目にしました。
手指PIP関節に起こる一次性変形性関節症です。
Heberden結節はBouchard結節より多く見られますが、機能的障害はBouchard結節の方が大きいです。
病態
加齢に伴う退行変性ですが、女性に多かったり、左右両手に対照的に発症することがあったりで、利き手や職業的な使いすぎとは関係なく発症するなど、遺伝的要素を含んだりしていることがあり、成因がはっきりとはしていません。
どんな人に多い?
40歳代から発症し、60、70歳代に多く見られます。
職業との関連はなく、女性が9割を占め、両手罹患が7割となります。
どの指に多いの?
環指、中指、小指、示指の順で多くなります。
結婚指輪をずっと着け続けていて、外そうとした頃には指の変形で取れなくなり消防署で切ってもらったという話もあります。
Heberden結節ではつまみ動作で多用する示指、中指に多いのに対し、
Bouchard結節は握り動作で多用する尺側の指に多くなります。
治療
荷重関節ではないので、まずは保存療法を行います。
使いすぎの中止と、固定装具による安静を行います。
テーピングでの固定もいいですが、水仕事が多い場合には固定装具がお勧めです。
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疼痛は軽快しますが、関節の変形と運動制限は残ることが多いです。