この疾患も診断をなされることが
あまり多くはない疾患だと思います。
整形外科勤務時代に1度だけ経験があります。
膝蓋靭帯炎やオスグッド病と見分けるのが難しい疾患だと思います。
Sinding-Larsen-Johansson病とは
膝蓋骨が下極に副骨化核を形成する時期に
過剰なストレスが加わることによって発症する骨軟骨障害です。
どんな人に多いの?
男児、小学生高学年での発症が多いです。
検査
レントゲンで疾患の進行度などが分かりますが、初期は読影が難しく見逃されやすく、
膝蓋靭帯炎との鑑別がつきません。
そこで、脛骨粗面の発達具合でSinding-Larsen-Johansson病であるかという予想を立てるという方法が取られています。
Cartilaginous stageにおいてSinding-Larsen-Johansson病が多いとされています。
レントゲンを撮影し、患肢がこの時期であれば「Sinding-Larsen-Johansson病と考えて良い」という事になり、それ以外であれば膝蓋靭帯炎と考えます。
治療
保存療法を行います。
スポーツの制限や生活指導(正座などをしない、しゃがみ動作の注意)、装具(膝蓋骨の動きを制動するもの)の着用をします。
予後は良好なので、悪化させないようコンディショニングを整えます。
四頭筋を過度に使うような体動になっていればそれを改めなくてはいけません。