深部腱反射を勉強すると出てくるこの単語ですが、何と読むのか分かりませんでした。
スタッフ間ではジェスチャーで意味が理解できますが、ちゃんとした言葉で表さなければいけない時には困ります。
それが医師の先生の前であったりすれば、間違った発音をすると赤っ恥です。
柔道整復師なんだからそこまで気にすることは無い、という考えを持たれるかもしれませんが、細かい1つ1つの事が柔道整復師の地位を下げることに繋がります。
ネットで調べたら
イェンドラシック
ジェンドラシック
エンドラシック
と読むんだよ、と言っているものがありました。
しかし、これではどれが正解か分かりません。
youtubeで「Jendrassik Maneuver」で動画検索し、英語で何と発音するか聞いてみました。
すると、動画では
『ジェンドラシック』
と発音していました。
動画で英語を話す人達は皆、『ジェンドラシック』と発音していましたが、英語圏ではない人達はどうなのか興味がありました。
しかし、youtubeを見ても語学力が無いので何と発音しているのか分かりませんでした。
Jという字は、他のヨーロッパの国々の言語と英語では異なった発音をします。
例えば、Japanは英語で「ジャパン」ですが、ドイツ語では「ヤーパン」になります。
Jerusalem エルサレム
Judas ユダ
などはよく目にする英語読みしない単語です。
JosefやJosephを何と読むか?
ジョゼフ?
これは「アルプスの少女ハイジ」のアニメに出てくるセントバーナード犬の「ヨーゼフ」です。
Jendrassikがどこの国出身か知りませんが、
偶然ですが、Jendrassikと同じ綴りのハンガリー出身の人がいます。
エンジンを作った人らしいですが、その人は
イェンドラシック
と読みます。
Jendrassik氏が同様に英語圏の出身でなく、東ヨーロッパ付近の出身であれば、
ハンガリー語がドイツ語に近いものであり、医師の先生もドイツ語を習うことを考えれば、
イェンドラシックと大学の医学部の授業で習ったはずです。
と言うことは、
医師の先生方の前では
『イェンドラシック』
と読むのが無難なはずです。
英語圏に留学期間が長い医師の先生方がどう思うか分かりませんが・・・。
Jendrassik氏法
Jendrassik氏法は腱反射増強法として知られています。その機序は、患者に下肢から上肢へ注意をそらすことによって筋の固有反射に作用している抑制を開放するという説やγ系の亢進であるという説※1、α運動細胞の興奮の促通という説※2などがあります。
※1右手と左手の指を曲げて互いに引っ掛けておいて、引っ張って離そうとする手からの求心性発射活動によって大腿四頭筋へのγ遠心性の発射活動が増加するのではないか
※2末梢運動神経の刺激によるインパルスが求心性に脊髄前角細胞に伝わり,再び遠心性に筋まで伝導して誘発されるのではないか
おさらい
運動神経線維
脊髄から筋への運動神経線維には太いアルファ(α)線維と細いガンマ(γ)線維があります。
α線維は筋線維(錘外筋線維)を支配して実際の筋収縮に関与し、
γ線維は錘内筋線維にシナプスを持ち筋紡錘を支配しますが、γ運動線維は直接筋を収縮させる働きはありません。
筋の長さの自動制御機構
α運動ニューロンだけが興奮して筋収縮が起こると、筋の短縮によって筋紡錘が無負荷となってたるみます。
この時、筋の長さを検出する機能を失うことになります。
そこで、γ運動ニューロンも同時に興奮して筋線維の収縮とともに筋紡錘の錘内筋線維を収縮させることで筋紡錘のたるみがなくなり、筋の伸張を検出する機能を回復することができます。