コラーゲンとは
コラーゲンは、プロテオグリカン(糖タンパク)、コンドロイチン硫酸、へパラン硫酸
(これらは覚える必要はありません)
などと共に結合組織※を作ります。
※結合組織:身体の組織を構成する細胞と細胞の間にあって、組織を支持したり、力やその他の情報を伝達したりする組織です。
ex:筋の内膜や周膜、外膜、腱、靭帯、軟骨、骨基質など。
コラーゲンはⅠ型から19型まで見つかっています。
Ⅰ型は筋の膜系と腱、靭帯、骨基質などを作ります。
Ⅱ型は軟骨や眼のガラス体を作ります。
Ⅲ型は臓器や血管、子宮などに存在するコラーゲンで、細い線維からなり、しなやかさや柔軟性をもたらします。
皮膚とコラーゲン
真皮のコラーゲン線維はI型およびIII型コラーゲンから構成されています。
Ⅲ型コラーゲンは20代半ば頃からどんどん減少します。
つまり、加齢とともにIII型コラー ゲン/I型コラーゲンの比率が減少する事になります。
(I型が多くなるという事です)
Ⅲ型コラーゲンは食べ物で補おうとしても
吸収されにくいので、
Ⅲ型コラーゲンが産生されるような環境を
体内で作る必要があります。
(この辺の話はよく分からないので、美容に関するサイトで調べてみると良いかもしれません。)
骨とコラーゲン
柔道整復師ならコラーゲンと骨の関係について興味があるところです。
骨の脆弱を招くものとして「コラーゲン架橋変性」が挙げられます。
コラーゲンはビルの鉄筋によく例えられます。
コラーゲン架橋変性は以下の要因で起こります。
- 糖尿病では高血糖となり、糖の一部が体のタンパク質のアミノ酸と反応してAGEs(終末糖化産物)といわれる老化物質を作ります。このAGEsによるAGEs架橋が増えます。
- ビタミンB不足が血液中のホモシステイン※高値を誘導し、正常な架橋の形成酵素の活性を低下させます。
- 生活習慣病の悪化が酸化ストレスを増大※させます。これもAGEs架橋を増大させます。
※必須アミノ酸のひとつのメチオニン代謝での中間生成物で、メチオニン代謝で、ホモシステインがメチオニンやシステインに変わる過程が阻害されて過剰に作られます。高ホモシステイン血症は、脳血管障害や冠動脈疾患、血栓症など動脈硬化性疾患と因果関係があると言われています。
※体内に取り込んだ栄養素から、エネルギーをつくるために栄養素を燃やすことが酸化というもので、酸化の過程で細胞が壊れないように抗酸化作用が働きますが、この平衡が崩れた状態。
AGEs架橋が増えると、質の悪い筋交いが多い鉄筋となると言うことです。
そうすると骨が弱くなるという訳です。
ですので、糖尿病と骨粗鬆症には因果関係があるとされます。
コラーゲンの知識も患者さんへの病態説明で必要となります。