足の皮神経の障害は意外と多いと思うのですが、あまり知られていないように思います。
私自身がこの疾患になり悩んでいたので他にも悩んでいる人はいないのかと思っていたのですが、開業してすぐにこの疾患を疑う患者さんが3人ほど来られました。
既往
私が最初に足の皮神経障害になったのは、今この記事を書いているのが2018年5月ですから、約2年前になります。
整骨院で勤務していた時に、マッサージ中にバランスを崩して右足を内反させてしまい、その時に外果から第5中足骨に向かって電気が流れるような痛みを感じました。
その日以降、足を少し内反させると電気が流れるような痛みが出るようになりました。
そして、外果の下を触れるとまた電気が流れるような痛みが出ました。
私は整形外科の知識で場所的に、踵骨の腓骨筋腱の滑車部の炎症と考えていました。
臨床の場でもこの疾患に対処した事はありましたが、患者さんがスッキリと良くはなりませんでした。
患者さんとしては原因が分かり、良かったとおっしゃていましたが、あの時の患者さんの痛みが今の私の痛みと同じであったとしたら、私は腱の炎症と言う説明では納得できません。
それ位、電気が流れるような痛みがあるからです。
私はキネシオテープを貼ったり、マッサージをしてみたりと自分の身体に色々と手を加えましたが、有効な手立てはありませんでした。
痛みが出ないような動きを自分でするようにし、すると知らないうちに治っていました。治るまでは半年以上は経過していました。
現病歴
2017年12月よりヨガを始め、自分の身体をコントロールできるよう柔軟体操に力を入れました。
長座でつま先に手が触れるようになった頃から左足の踵と外果から第5中足骨に向かって違和感が出始めると、たちまちに右足を内反させた時に出た痛みと同じ痛みを感じるようになりました。
その他に、変形金剛座(スプタ・ヴァジラ・アーサナ)をし始めて、右母趾の背側にしびれが出現するようになりました。
正座をすると踵同様の痺れるような痛みがあり、足関節を底屈させて母趾を屈曲させると痛みが出ます。
この時の痛みは、座位で膝を伸ばして足関節を底屈させて母趾を屈曲させると強い痛みが出ます。
膝を曲げると痛みは強くはありません。立位でのポアントの姿勢では痛みが出ません。
足を触っていると、痺れている部分から離れた場所で押さえると痺れる痛みが強く出るポイントがあることが分かりました。
踵に関しても同様にあります。tinel様signと考えられます。
整形外科勤務時代には、患者さんに対しては、痛みの出ているこの部分に機械的刺激が加わらないように、パッドなどを当てていましたが、私の場合には足関節の肢位で痺れるような痛みが出ているので、あまり意味をなしていません。
勤務時代も意味のない処置を患者さんに施していたのかと思うと申し訳ないです。
治療
マッサージやら皮膚を動かすなどして治療を試みましたが、効果はありませんでした。
右母趾の背側の痺れは、ヨガの変形金剛座を止めたら治っていきました。
しかし、踵と外果から第5中足骨の痺れは残っています。
股割りをするために股関節周りや膝裏をよく伸ばしているのでその影響かも知れません。
これは止めるつもりは無いので、痺れはしばらく残ったままになりそうです。