第3腓骨筋の存在は知られていますが、
第4腓骨筋については短腓骨筋腱の縦断裂を勉強して初めて知りました。
臨床での遭遇経験はありません。
この筋肉はいわゆる破格筋※です。
※普通のきまりからはずれている筋であったり、一部の人にしか存在しないものです。
ex:上腕骨内側上顆から肘頭に付着する滑車上肘筋
海外ではこの第4腓骨筋に関する報告がありますが、日本では少ないようです。
短腓骨筋の遠位1/3を起始として、踵骨の腓骨筋滑車部に停止することが多く、
短腓骨筋の後内側にあります。
第4腓骨筋が存在することで足関節外側に疼痛をきたすことがあり、
これは同じ腱鞘内に第4腓骨筋腱が存在することで、密集効果(crowding)によって狭窄がおこり疼痛をきたします。
慢性の足関節痛の原因にもなります。
日本での報告はありませんが、短腓骨筋腱の縦断裂例には第4腓骨筋が存在していることが多いため、短腓骨筋腱の縦断裂と第4腓骨筋の存在には関連があるとされています。