この疾患は整形外科勤務時代、とても多かったです。
なかなか良い方法がなく、治療に悩むことが多かったです。
原因
多くは加齢的変化によっておきています。
母趾第一中足趾節関節(MTP関節)での有痛性の背屈運動制限があります。
いわゆる変形性関節症が起こり、骨頭の扁平化や軟骨変性が生じたり、
外傷後や慢性関節リウマチなどの関節炎に続発するものや、
靴やライフスタイルによるものが考えられます。
どんな人に多いの
男女差は無いような報告がありますが、経験的には女性が多かったです。
足の形態は、第一中足骨が第二中足骨に比べて長いものに多という報告があり、
これは母趾が示趾より長いエジプト型の足に多いことを示唆しています。
職業では、立膝を着く人に多かったりします。
これは立て膝を着いた時に、
反対側の足先で母趾が背屈していることが多い為です。
居酒屋での御用聞きにこの格好をとって痛めた患者さんもいらっしゃいました。
検査
グラインドテスト
MTP関節に負荷をかけて回旋させると疼痛が誘発されます
治療
炎症が強い場合には、同部位の捻挫と同じように固定を行います。
痛みが落ち着いて来たらヒールオフからトウオフ(ターミナルスタンスからプレスイング)での母趾の反り返りを軽減させるロッカーソールの靴が痛みのコントロールに有効です。