尤度比は、「疾患にかかっている人」がその検査結果となる確率と「正常な人」がその検査結果となる確率の比です。
尤度比=疾患者がその検査結果となる確率 / 疾患がない者がその検査結果となる確率
で表されます。
同じことを言います。
尤度比は、疾患者が陽性とされる確率(感度)と疾患がない者が陽性とされる確率(1-特異度 )の比となります。
つまり、
尤度比=感度 / (1-特異度)
で表せられます。
前置きがくどいですが、
尤度の尤という字は「尤もらしい(もっともらしい)」を表します。
尤度比は尤もらさを表すものであるということです。
分かりづらければ、
『疾患者が、疾患がない者よりも何倍陽性になりやすいか』
と考えると、しっくりきます。
例)坐骨神経痛へのSLRテストが
感度:0.85で特異度:0.52であるという報告があります。
上の式からすると、
尤度比=0.85/1-0.52
となります。尤度比=1.77となるので
『坐骨神経患者が、健常者よりもSLRテストで1.77倍陽性になりやすい』
ということが分かります。