頚部・胸・腰

脊椎圧迫骨折の偽関節の確認

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開院して3ヶ月が経ち、開院時から週に2回のペースでの通院を守って来て下さっている患者さんがいます。

この患者さんは、腰椎と胸椎の圧迫骨折を多数されていて、直近の圧迫骨折は胸椎で起こっていると整形外科で言われています。

患者さんが訴える痛みは胸椎部なので間違いは無いように思います。

当院に来られる前には、1〜2週間に1回で整形外科に行って毎回レントゲンを撮り、「段々骨がついてきている」

と言われていたそうです。

私は2週間に1回のレントゲンは受傷してしてすぐでは圧壊の可能性もあるので必要かと思いましたが、

そう毎回必要なのか疑問に思っていました。

「痛み止めと骨の薬もいるし、先生が来なさいと言うから行かないと」

と患者さんは言うので、「それならしょうがない」

とあえて何も言いませんでした。

その状態が3ヶ月以上も続いたので、患者さんに

「整形外科の先生に、もうそろそろレントゲン撮影は要らないんじゃないか、と聞いたらどうですか?」

と患者さんに言うと、「私もそんなにレントゲン要らないと思うわ」

と言って、整形外科の先生に伝えたら、「じゃあ次は1ヶ月後に」となったそうです。

私が見たことがある患者さんのレントゲン写真は、CD-Rなどのデータでは無く、コピーでした。

受傷してから初めて受診したものです。

画質も荒く、よく分かりませんでしたが、多数の脊椎が圧壊しているのが確認できます。

3ヶ月の治療も効果無く、「もう一度整形外科に行こうかしら』と言っていたので、

「骨が本当についているのか確認んした方が良いかも」と言い整形外科へ行ってもらう事にしました。

痛み止めも、『トラムセット』がよく効いていたので、それも貰いたかったみたいです。

 

圧迫骨折後の偽関節

骨粗鬆症による骨折椎体の脆弱性を基盤として、繰り返し力学的ストレスが加わると正常の骨折治療機転が阻害されます。

骨梁の癒合不全が長時間持続すると線維性の増殖が起こり、椎体内での血行不全から骨梁の無腐性壊死がおこり最終的に偽関節となります。

この偽関節の診断の定義で確立されたものはありません。

受傷してから半年後にX-pでvacuum cleft像が確認されたり、MRI T2強調像で椎体内に水分貯留を表す高信号で偽関節と診断されます。

以前勤務していた整形外科では、立位と仰臥位でのレントゲン撮影を行い、その時の椎体の変形で偽関節であるかを見ていました。

立位、仰臥位でのレントゲン撮影でa/pとc/pを計測します。

もし、偽関節があれば骨は安定しておらず、

重力によって多少骨が潰れる立位の時にはa/pとc/pの値は、重力の影響を受けない仰臥位での値より小さくなります。

(特殊な偏平椎の骨折では当てはまらないです)

偽関節になると慢性的な疼痛の原因になり、後彎変形に伴う胸郭圧迫による換気機能障害や遅発性神経障害のリスクが出ます。

最終的にADLの低下が生じて全身の筋力の低下に繋がる事は圧迫骨折の予後と同じですが、伴う痛みが強いように思います。

 

患者さんの遠慮

患者さんは、レントゲンを撮るといつも「骨がついてきてるよ」と言われますが、素人目には分からないとのことです。

骨硬化で白くなっていることを言われているのかも知れませんが、どこがどう前回と違うのか、変化がないのか教えて欲しいという事です。

前に勤務していた整形外科ではスタッフが医師の代わりに法の範囲内で出来ることはしていました。

患者さんに「先生に聞いたらいいんですよ」と言うと、患者さんは「忙しそうだし」と遠慮します。

接骨院でもこういった疑問を持つ患者さんに対し何か出来ればと思います。

 

 

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