頚部・胸・腰

右背中の痛みが肝癌だった

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80代女性の患者さんで、当院へは足首の治療で通院されていました。

通院時には、ガンの手術を控えていました。

私もそれはしっかりと把握していました。

医師からは接骨院へ通って施術を受けることに関して制約はありませんでした。

勿論、ガン患部は触ることもありませんでした。

手術予定日の1週間前に当院での施術も終わることにしました。

最後の通院時に、「2日ぐらい前の晩から右背中から脇にかけて痛い」という事をおっしゃいました。

「痛みが強くてあまり眠れない」というので、そこの部位も診る事にしました。

「朝起きて動いていたら夜よりは少しマシ」ということでしたが、

脊椎の圧迫骨折を起こして同様に背中から脇にかけて痛いという患者さんが通院中だったので、圧迫骨折を除外するために脊椎の叩打痛を確認しましたが、痛みはありませんでした。

体幹の回旋でも夜間に感じる痛みは誘発できませんでした。

「腎臓が悪いんじゃないか?」

と本人が言うので、今回の手術も泌尿器系のものだったので、それもあり得るかもと思いましたが、病院では十分に検査されているので可能性としては低いと思われました。

「まあ入院するんだから、悪くなったら中でお医者さんに聞いてみるわ」

と言う事で、1週間後に入院されました。

 

入院して

無事手術も終わって、お見舞いに行くと元気がなく、術後の痛みかと思ったらやはり右背中から脇にかけて痛いとの事でした。

今度検査をお願いしていると言う事で、検査の結果を待つ事になりました。

2回目の見舞い時に、右背中から脇にかけての痛みは継続してあり、検査結果も問題がないとの事でした。

ガンの部位の術後の経過は良かったので、1ヶ月あまりで退院する事になりました。

 

退院して自宅にて

退院翌日に、ご様子を伺いに自宅を尋ねました。

身体は痩せて、顔色は悪く「元気そうですね」と声を掛けれるような感じではありませんでした。

「身体がしんどくて右背中から脇にかけて痛みがひどくて、股関節も痛くなり始めた」と言うので、長期臥床のためかな?とも思ったのですが、あまりにも痛みが長いです。

「この痛みが落ち着くまで接骨院へは通院ができそうも無いです」と、言うので「無理しないように」とだけ挨拶して帰りました。

その後も見舞いに行くと、右背中から脇の痛みに悩んでいました。

病院からは痛み止めの処方を受けていて、それで様子みるしかしょうがないのかなというところでした。

 

再度受診

数日後に手術した病院へ経過を見せに行って検査を受けたところ、肝臓に影があると言われたそうです。

数日後にもっと詳しい検査をする事になりました。

そして、精密検査を受けると肝臓に2つの影があることが判明し、肝臓ガンであると言われたと報告に来てくれました。

せっかくガンの手術が終わりホッとしたのに、また抗ガン投薬治療を受ける事になったのです。

高齢なので、そんなに転移はしていないと思うのですが、こうなると股関節の痛みも疑わしくなります。

骨盤周囲への転移でもあるのでしょうか。

身体がしんどくて接骨院へ通院できないと言った時に、往診してあげようか?とも考えましたが、変に治療をして病態を悪化させる事にならなくて良かったです。

 

経過

経過1:入院していた病院を再度受診。脊椎への転移があると告げられる。(2018.6)

経過2:ガンの手術退院後、3週間して再度入院。放射線治療を始める。痛みは楽になったが、食欲が全く無くなる。

経過3:入院と退院を繰り返す生活になる。

経過4:最初の入院から半年後、退院して自宅療養をする。自宅で足首を捻り、往診を依頼される。往診はこの1回のみ。(2018.11)

経過5:往診して2日後に全身の痛みのため入院する。

経過6:入院して1ヶ月後、亡くなる。(2018.12)

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