股関節・膝・足

一過性の大腿骨頭萎縮症

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この疾患は、誘因のない股関節の痛みと大腿骨頭の骨萎縮を特徴とします。

一般的には対症療法によって、数ヶ月で自然治癒する予後良好の疾患です。

 

どんな人に多い?

30~40歳代の男性や、妊娠後期の女性に多く発症します。

小児例もあります。

左に多いという報告がありますが、稀に両側に起きたりします。

足、膝と荷重関節を移動しながら骨萎縮が発症する多関節罹患例もあります。

 

症状

一側の股関節に明らかな誘因なく突然の疼痛で発症します。

患肢の荷重痛・運動痛・ROM(可動域)制限が主で、安静時にも痛みがある場合もあります。

 

原因

・閉鎖神経圧迫(妊娠後期に胎児の頭による閉鎖神経圧迫が考えられます)によるもの。

・静脈還流障害による鬱血によるもの。

・CRPS(軽微な外傷を契機とした過度な交感神経反射)による血管運動神経障害によるもの。

・機械的刺激(軽微な外傷が続いたもの)によるもの。

 

治療

数ヶ月の経過で疼痛は消失します。

疼痛が強い時期には免荷を行い、症状の経過に合わせて荷重をかけていきます。

骨頭の圧潰は稀ですが、合併症として大腿骨頚部の病的骨折が見られるので十分に注意します。

 

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